動機
僕の現在までの人生を最少語数で述べるなら、『昭和23年長崎市出生、22歳就職および結婚、44歳ロンドン単身赴任、66歳フランス40日間放浪』と纏められる。
22年ごとに何らかのイベントが規則正しく起きて、しかもその後の生き方に大きな影響と具体的な変化を与えているので、走り続ける人生をリレー競技に例えれば、22年毎の4つのイベントがバトンタッチの役割を果たしているように思う。この順番でいくと88歳時には人生の閉幕ということになるのだろうか。それはともかく、お迎えはいつでも有難く受け止めるとして、要はこれからも自分が信じる生き方を粛々と歩んで行って、あの世にしっかりバトンタッチが出来ればそれで満足である。尤も自分が思うようにいかないから人生は面白いのである、やりたいことを心置きなく早目にやっておきたい気持ちがある。
さてそのような心境に置かれた66歳(2014)の秋に、「仏蘭西40日間放浪」を敢行した。年金暮らしはお金はないけど時間ならふんだんにある、そして体力も今なら何とかなりそうな66歳時に40日間(ロンドン5日、パリ35日)の一人旅を敢行したのである。
達成度合いはどうなるか分からないけど、一応出発に当たりその旅の目的を以下の7点に掲げて日本を立った。禍福何が起きるか分からない外国の地で、66年間の色々な経験が果たして役に立つのだろうかというチャレンジングな気持ちが、今回の旅の一番大きな後押しをしてくれた。そしてこの場を借りて申し上げたい、このような1人旅に寛大な理解を示してくれた家内に心から感謝したい。
7つの目的
● 最初にロンドンに5泊して、22年前に3年間程住んだ家を訪ねて、当時お世話になった隣人に御挨拶する。同時に僕がよく知らない帰国後のロンドンの変化をこの目で確かめること。
● パリのアパートでは35泊、スーパーで買ったフランスの食材を使って自炊を原則として、お金が掛かる外食はできるだけしないこと。(フランスパンは沢山食べる)。
● パリ市内の移動は地下鉄とバスしか使わないが、可能な限り自分の足で歩いてパリ庶民の雰囲気を地肌で感じること。(日本での運動不足解消のためにとにかく歩く)。
● パリ市内では、時間がある限りできるだけ多くの美術作品を観て歩くこと。(可能ならばオペラハウスに行くこと)。
● フランス国内の主要なゴッシック建築教会を訪問したら、椅子に座って手を合わせてみること。(退職後通学している上智大学の神父様に報告する)。
● 若い頃に雑誌の写真を見て感動した、ノルマンディー地方の港町「Honfleur(オンフルール)」に1泊すること。
● フランス人(望むらくはフランス美人?)と少しでもフランス語でコミュニケーションが取れるようになること。
以上7点を目的とした理由や背景は沢山あるが、目的の達成度合いと一緒にこの40日間に訪れた街で考えたことを本ブログに率直に書き込んでいきたい。
(冒頭の写真はパリの西外れに位置する、サンジェルマン・アン・レイという街にある公園で、パリに着いた数日後の行動予定が何もないある日の午後にぶらりと訪ねた公園である。後で知ったことだが、ルイ14世はここで生まれてベルサイユに移り住むまでの居城としていただけあって、この写真奥の城の真下にはセーヌ川がゆるやかに流れ、さらにその先にはパリ市街が一望できる絶景の地であった。今回の旅であの雲の下に広がるパリの狭いアパートの一室に今自分が住んでいるのだ思えば堪らなく嬉しくなって、「パリの空の下」を口ずさみながら何回もシャッヤーを切った)。